3年生理科のWEB授業その④「原子の構造~原子は電気を帯びていないが、イオンは原子が電気を帯びたもの!?~」
2020年4月22日 17時05分こんにちは。みなさん、いかがお過ごしですか?
自分のスマホやタブレットで見ている人もいるでしょうし、
お家の方のもので見られている人もいることでしょう。
ぜひお家の方といっしょに学習してみてください。
前回の授業ではイオンと原子には密接な関係があると教えました。
今回から数回に渡って、その理由に迫っていきます。
今回は、そのまず第1章として、「原子の構造」についてです。
教科書19ページを開けてください。
今回の授業タイトルで書きましたが、
今回の授業でみなさんにわかって欲しいのは、
原子は電気を帯びていないということです。
このことを理解していただくと、
次回以降の授業でお伝えするイオンの正体は原子が電気を帯びたもの
ということがすんなりと理解できるはずです。
さて、次のパワポの写真を見てください。(3年生の教科書19ページの右上参照)
教科書19ページにもありますように、みなさんが2年生のときには、
以下のように原子の性質を学習したと思います。
①化学変化によって、原子はそれ以上に分割することができない。
②化学変化によって、原子がほかの種類の原子に変わったり、なくなったり、新しくできたりすることはない。
③原子の種類によって、質量や大きさが決まっている。
前回の授業でお話しましたように、イギリスの科学者であるドルトンが19世紀の初めごろ、
「物質はそれ以上分割することのできない粒子でできている。」と考えたことが原子の始まりでした。
20世紀に入ると、さらに、原子の研究が進み、その構造が解明されてきました。
次の図を見てください。(パワポ&板書)
教科書19ページの図3では、原子番号2番のヘリウム原子と原子核の構造が掲載されています。
今回は原子番号1番の水素を例にとって説明します。
実は、原子は原子核と電子からできています。
原子核は、原子の中心になり、+の電気をもつ陽子と
電気をもたない中性子からできています。
原子核のまわりには、-の電気をもつ電子が存在しています。
水素原子は、陽子1個(+の電気)と電子1個(-の電気)が存在しています。
したがって、+1+(-1)=0となり、
原子は全体として、電気を帯びていない状態にあるといえます。
教科書19ページの図3にありますヘリウム原子の場合は、
陽子2個(+の電気)と電子2個(-の電気)が存在しているので、
+2+(-2)=0となり、この場合も原子は全体として、
電気を帯びていない状態にあるといえます。
次回の授業では、このように電気を帯びていない原子が、
なぜ電気を帯びた状態となり、イオンに変身するのかということに迫っていきたいと思います。
さて、今日の振り返りです。
陽子の数(+の電気)=電子の数(-の電気)=原子番号
【例 水素】+の電気1個=-の電気1個=原子番号1番
今回は新しい言葉も出てきて、少し難しくなってきましたね。
本格的に中学3年生の理科が始まった感じがするでしょ?
それでは、次回の授業でお会いしましょう!
今回も動画サイトと臨時休業中の課題を掲載しておきますので、ご活用ください。
【NHK for school 10min ボックス 理科1分野「水溶液とイオン」】
http://www.nhk.or.jp/rika/10min_rika1/?das_id=D0005110118_00000
【eboard 中学理科 「イオン」】
https://www.eboard.jp/content/374/
桑原中3年生サイエンスマスターへの道【化学式・化学反応式・イオン式】.pdf