3年生理科のWEB授業その⑤【発展学習】「原子からなぜイオンに変身するのか?(陽イオン編)」
2020年4月23日 17時11分こんにちは。
このWEB授業を考えるのがおもしろくなり、毎日、新たにスライドを作っています。
何度も授業をした分野でもこのようにWEBで配信するというのは初めてのことでワクワクします。
何歳になっても新たなことに挑戦して今の自分をレベルアップさせることが勉強の醍醐味だと思います。
今日から学級担任の先生が宿題を持ってみなさんのお家を訪問されていると思います。
各教科とも、予習を兼ねた宿題となっています。
理科は、以前から申し上げていますように、化学式やイオン式をノートに練習するようにしています。
これが全部書けるようになると中学校の化学分野はかなりの力がついたと言っても過言はないと思います。
頑張ってくださいね。私も中学時代、何度も書いて覚えました。
桑原中3年生サイエンスマスターへの道【化学式・化学反応式・イオン式】.pdf
さて、今回は、前回の授業からの続きです。発展的な学習内容となります。
本校の理科の先生方で確認するとみなさんこのイオンに関するところは
教科書24ページの発展学習の内容に触れるとのことでした。
今回の学習課題は原子からなぜイオンに変身するのかということです。
そして今回のキーワードは“安定はあこがれの存在”です!
まずは、前回の復習からです。教科書19ページを開けてください。
次の図を見てください。
原子は原子核という+の電気を帯びたものの周りを電子(-の電気)が回っていると教えました。
教科書24ページを開けてください。
前回、学習したように、原子番号=電子の数でした。
したがって、図にありますように、水素(原子番号1番)の電子の数は1個、
ヘリウム(原子番号2番)の電子の数は2個、・・・、ネオン(原子番号10番)の電子の数は10個、
ナトリウム(原子番号11番)の電子の数は11個となっています。
次の図を見てください。
原子を構成している電子は、電子殻とよばれる層をなしていて、原子核の周囲に存在している。
それぞれ、原子核に近い層から、K殻、L殻、M殻、N殻と呼ばれ、
それぞれ収容できる電子の数が決まっています。
K殻は2個、L殻は8個、M殻は18個、N殻は32個というふうに。
教科書24ページにありますように、例えるとすれば、
原子の世界では、それぞれ最外殻の電子殻の電子の数が
最大の場合、安定している(原子の世界ではあこがれの存在!)と言われます。
なので、みんなのあこがれの存在であるヘリウムやネオンやアルゴンになりたい!
次の図を見てください。
ナトリウムは電子の数は11個。外側に1個だけ電子があって、
その1個がなくなれば、あこがれの存在であるネオンになれる。
だから、板書のように、電子を放出するとナトリウムは安定した電子配置になります。
教科書20ページを開けてください。
このとき、ナトリウム原子は電子を1個放出するので、
陽子(+の電気)の数は変わらず11個、
電子(-の電気)の数は1個減少して10個となり、
+11+(-10)=+1となります。
したがって、このとき、+の電気を帯びた状態になります。
このように原子が電気を帯びたものをイオンといいます。
そして、ナトリウムイオンのように、原子が電子を失って、
+の電気を帯びたものを陽イオンといいます。
次回は陰イオンと電離について学習します。
なかなか文章では伝わりにくいところなので、ライブの授業をしたいところです。
ここがイオンの学習の根幹であり、おもしろいところなんです。
今回の振り返りです。
原子は安定した電子配置(あこがれの存在)になりたいので、
電子を放出したり受け取ったりすることがある。
この原子が電気を帯びたものをイオンという。
それでは、次回の授業でお会いしましょう!
今回も動画サイトと臨時休業中の課題を掲載しておきますので、ご活用ください。
【NHK for school 10min ボックス 理科1分野「水溶液とイオン」】
http://www.nhk.or.jp/rika/10min_rika1/?das_id=D0005110118_00000
【eboard 中学理科 「イオン」】
https://www.eboard.jp/content/374/